CAS番号はINCI名と化学名をつなぐ架け橋|化粧品製造販売業許可・化粧品輸出入の専門家

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CAS番号はINCI名と化学名をつなぐ架け橋

その他、INCI名、日本語成分表示名称に関するお役立ち情報等 

こんにちは。
サニー行政書士事務所の岡村です。
本日も、記事をお読みくださりありがとうございます。

いま、海外の化粧品法規制の内、配合禁止成分(いわゆるネガティブリスト)の各国、各地域間比較をするという仕事をしています。
各地域ごとに明確な色、特徴があって、それが日本の基準とは大きく異なるということを実際に体感できているので、大変やりがいがあります。

さて、今回の記事はその仕事の過程において実際に発見したこと、学んだこと及び感じたことをそのまま記事にしたいと思います。

この比較調査の過程で、各国化粧品規制に載っている成分情報を、INCI名と照らし合わせる局面があります。
当然ながらここでもウェブ版INCI辞書、wINCIの出番です。
オンライン辞書であるこのツールを使用して、ささっと調べてみようとしたのですが…。
ある問題が発生しました。

それは、例えばEUの配合禁止成分リスト『Annex II』掲載の成分名が一般化学名であり、さらにその化学名が、「Calcium 3-hydroxy-4-[(1-sulphonato-2-naphthyl)azo]-2-naphthoate」のような複雑な形で掲載されている、という問題です。

上に上げた成分は日本語通称「赤220」と呼ばれる色素で、INCI名としては、
Aka220
Cl 15880
Red 34
など複数が登録されています。

いずれにしても、表面上の名称からは、

Calcium 3-hydroxy-4-[(1-sulphonato-2-naphthyl)azo]-2-naphthoate

Cl 15880
である、という紐付けは非常に困難ですよね。

ここで大きな助けになってくれる存在が、CAS番号(CAS Number)です。

つまり、Annex IIのCalcium 3-hydroxy-4-[(1-sulphonato-2-naphthyl)azo]-2-naphthoateのリスト情報の中から、CAS番号である6417-83-0を特定し、wINCI上にこの番号を入力して検索すれば、瞬時にINCI名「Cl 15880」を特定できる、という仕組みです。

このように様々なキーワード条件を組み合わせながら、目的のINCI名の検索ができるのが、wINCIの大きな特徴、メリットですね。
実際、この方法でかなり助けられており、作業効率も大幅にアップしました。
せっかく年間$1250も使用料を払っているのですから、こうやって可能な限り、wINCIを使い倒していきたいと思います!

以上、お読みくださり、ありがとうございました。

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