INCI名の決定通知が申請から1か月以内で、しかも3件続けて。
INCI名、日本語成分表示名称の作成申請に関する経験談
こんにちは。
サニー行政書士事務所の岡村です。
本日もブログをご覧くださりありがとうございます。
最近申請をしたINCI名なのですが、3件立て続けに、申請日から1か月も経たずに結果(決定通知)が届く、ということがありました。今日はそのことについて記事にしてみたいと思います。
申請日と決定通知受信日
ご存じでない方のために説明をさせていただきますと、INCI名の申請は現在オンラインで行われています。
PCPC(Personal Care Products Council; 米国パーソナルケア製品評議会)という、米国にある化粧品権威団体がINCI名の管理管轄をしているのですが、その組織のウェブサイト経由で申請を行うことになっています。
一方で結果はどのように届くかというと、上記のオンライン申請をする際に登録をする、Eメールアドレス宛に、電子データの形で届きます。
今回話題としている3件の申請ですが、それぞれ以下のようなタイミングで申請を行い、結果を得ました。
1件目: 申請日 7月12日 決定通知日 8月3日
2件目: 申請日 7月21日 決定通知日 8月3日
3件目: 申請日 8月1日 決定通知日 8月28日
いずれも、申請から1か月以内で、結果通知を得ることになりました。
2件目のケースに至っては、申請からわずか10日程度で結果を受け取ることになりました。
(もちろん、クライアント様には大いに喜んでいただきました)
なぜこのように早いタイミングで結果を得られたか
実は、今回の結果にはちゃんと理由があります。
1つめは、申請したINCI名がすべて植物系(botanicals)であったこと。
以前のブログでもご案内しましたが、植物系の成分である場合、最終的なINCI名決定委員会での審査を経ることなく、早期にINCI名が決定されることが多いです。
2つめは、申請のタイミングです。
現在は、INCI名の審査委員会は年に5回、開催されているのですが、その審査委員会から遡ること6週間前までに、オンライン申請を完了させなければならない、とされています。
そして、申請受付を締め切った後、委員会の4週間前くらいのタイミングから、事務局側によるプレ審査のようなものが行われている様子です。
今回、タイミングよく6週間前ぎりぎりにオンライン申請を終わらせることができたため、そのプレ審査に間に合わせることができ、そこで植物系成分ということでINCI名の決定がなされたのだと思われます。
3つめは、手前味噌にはなりますが、オンライン申請時の登録情報に不足がなく、適切であったこと。
さすが数十件もINCI名申請を扱ってきていますので、どういう情報はPCPCの審査上好意的に受け止められ、どういった情報だと不適切と判断されるか、の判断が解ってきています。
ですので、申請をする前の段階で、そのあたりの情報調整、整理をクライアント様と入念に行います。
結果として、それが迅速な結果へとつながっているのだと思います。
当ブログのまとめ
単に植物系の成分である、ということだけが、迅速な結果の理由ではない。
申請のタイミングや、申請時に登録する情報の質も重要!
お読みくださり、ありがとうございました。