INCI名の役割
その他、INCI名、日本語成分表示名称に関するお役立ち情報等
こんにちは。
サニー行政書士事務所代表の岡村陽介です。
本日も当ブログにお越しくださり、ありがとうございます。
今回は、INCI名が果たす役割についてまとめてみました。
「INCI名って聞いたことはあるけど、実際何のために存在するのか?」
「そもそも自身、自社に関係があるものなのか?」
こういった疑問をお抱えの方は是非参考にしてみてください。
1.日本語の成分表示名称作成のために必要
これが日本においては、実務上はもっとも一般的で件数も多い理由かもしれません。
当ホームページでも解説していますが、日本での化粧品流通のために製品パッケージへの表示が義務付けられている成分表示を新規に取得する際に、日本化粧品工業連合会へ登録申請をすることになりますが、その際、その成分がINCI登録されていることが前提となります。
つまり、順番として、①まずINCI名登録、②次に成分表示名称登録、となるわけです。
2.外国の業者とのやり取り
海外の化粧品を日本に輸入する際、その品質、有効性及び安全性の担保のためにその処方について、配合禁止成分(ネガティブリスト)や配合制限成分(ポジティブリスト)等の観点から試験をする必要があります。
その際、海外メーカーにより作成された成分表を確認する必要がありますが、こうした成分表に記載されていることが多いのも、この「INCI名」です。
要するに、全世界で通用する共通言語のような役割を果たします。
3.海外の化粧品法規制の比較
上記の2と逆に、日本で製造した化粧品を海外に輸出して販売したい場合、今度は現地国、地域における化粧品規制をチェックして、化粧品製品の処方がそのままでよいか、何らかの修正が必要なのかを確認しますが、その際の共通言語にもなります。
つまり、例えば中国や台湾の基準は基本的に中国語(北京語)で書かれていますが、同時にINCIも併記されていることが大半であるため、規制比較が容易になります。
実務をしていて感じるものとしては、概ね上記の3つでしょうか。
特別な権利が発生するものではない
INCI名、及び日本語の成分表示名称に、何か特別な権利が発生するわけではありません。
一たび登録されれば、その成分名称は誰でも自由に使用することができます。
つまり化粧品業界にとっての共通財産になるわけですね。
しかし一方で、ある特定成分のINCI名申請に関し、その原料に他原料の差別性、区別性が存在する場合、実質的にはその成分を開発した者(組織)オリジナルの成分として申請及びその取得がなされている、と見ることもできるのでしょうね。
お読みくださり、ありがとうございました。
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