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化粧品薬事法務に関する用語集

用時調製

用時調製

使用時に複数の化粧品を混ぜる行為のこと。
そのようにして使用する化粧品を特に「用時調製型化粧品」と呼んだりします。

まず、粧工連(化粧品工業連合会)の「化粧品等の適正広告ガイドライン」には、

「複数の化粧品等を順次使用することの表現は差し支えない。ただし、併用により個々の化粧品等に認められた効能効果の範囲を逸脱するような表現をしないこと。」
(2020年版のガイドライン冊子だと、p.23のF6.1)

とあります。
ここに記載されている「順次使用」とは、同じ化粧品ブランドのシリーズ商品などにおいて「化粧水→乳液→クリーム」のように、順番に肌に使用することを指します。

一方で使用時に「混ぜる(混合)」という行為は、「用時調製」というものになります。
化粧品の用時調製は例えば固まる形のパックマスク(2剤を混ぜることで固まる)などいくつかの商品について特例として認められており、ほかのものですと都道府県により対応が分かれています(基本NGとするところが多い印象)。

しかし混ぜる対象がお互いに決まっているケースの場合、以下のQ&A集の事例に該当すると思われます:

平成28年度3月20日通知「化粧品基準及び医薬部外品の製造販売承認申請に関する質疑応答集 (Q&A)について」

Q31
Q31: 「リンスのような使用時に水で希釈して用いる製品」、「使用時に混ぜて使用する同類別で同一販売名(同一基幹名)であるメーキャップ化粧品等」及び「経日安定性を保持するため、使用時に混合して用いる用法の化粧品」については、「「使用時に混合して用いる用法」の化粧品の許可申請について」(昭和61年12月25日付け厚生省薬務局審査第二課化粧品審査室事務連絡)において原則として認められている。化粧品の規制は、平成12年より個別製品毎の許可制から届出制に移行されているが、上述の「使用時に混合して用いる用法」の化粧品は、現時点でも認められているとの理解でよいか。

A31: よい。ただし、製造販売業者の責任のもとに、安全性を担保した上で化粧品の製造販売を行うこと。

Q32
Q32: 同一製造販売業者による「製造販売届出を行った化粧品(Aという)」と「製造販売届出を行った化粧品(Bという)」に関し、AとBとを使用時に混合して用いる用法を製品の直接の容器、外箱等に明記してよいか。

A32: よい。ただし、製造販売業者の責任のもとに、混合しても安全性、安定性に問題がないことを担保した上で化粧品の製造販売を行うこと。また、当該製品同士の組合わせ以外は、安全性、安定性の担保をしていないことから、消費者が他のどの製品と混合して用いてもよいと受け取られるような記載等を行わないこと。

したがって、混合する対象の二つの製品がどちらも同じ製造販売業者のもの場合で、かつ安全性、安定性に問題が無いことが確認されているのであれば標榜は可能、ということになります。

なお、医薬部外品の場合は、製品の用法や用量は承認事項とされており、その内容(用時調製の条件内容)で承認がされていない限り、用時調製はNGとなりますのでご注意ください。

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